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横浜恐い、ジャズ恐い

―Wrote By~連盟会長 芦塚 隆―

私はオランダ大使館の文化部なんて変なところで、オランダ文化の日本への啓蒙というのが仕事で36年もいさせてもらった。金もない、場所もないところだけど、何かオランダの文化を紹介するような活動をしていれば、首になって路頭に迷うこともなかった。
本来はビジュアルアート、展覧会やアーティストインレジデンスなどがメインでしたね。だって音楽や舞台は招聘のライセンスがいるし、企画して招聘元へ振っても、招聘元だけでは規模が小さいから、ビッグネームしかやりたがらないからね。
ところがあるときオランダのジャズを紹介する財団からもっと日本で継続的に啓蒙活動をしたいという話が舞い込んできた。ならその彼も知っている現代音楽のプロモーションをやっている財団も一緒にしてやろうよ、それには横浜しかないでしょうということになった。横浜は日本第二の都市だし、ジャズの発祥の地だし、メディアのアクセスも容易だし、箱も、人材もあるし。
それにこれは彼には伝えなかったけど、私としては、そのときいろいろの仕事を一緒にやっていた外務省外郭法人の会長がジャズに詳しい、横浜にもコネがあるということで、彼を引きずり込めば、私は楽チンですむなんて考えがちょっとばかり頭をよぎったりして。
(大使館は定年退職。その後この法人に「天下り」。何? いけない? なにが?
ここは役員は無報酬、もちろん退職金もない。理想的な公益法人なのです。世の中の公益法人がここを見習えばもう少しはいろんなことがよくなるかななんて負け惜しみが口をつくけど)
クラッシックの財団はそれまでにあちこちで日本の企画にからんでいた。それにはもちろん横浜も入っていた。いろんなところが単発的にやるよりも、ある地域、期間を決めて、そこにいろんなジャンルの活動を入れ込んだほうが相乗効果がでてコストパーフォーマンスは絶対にいい。
それにダンスでも横浜に絡んでいる人が私のまわりにいるし、その間、美術もやりたい、しばらく間があいている映画祭も、またここを起点にできるかな。
夢は膨らんできて、頭の中一杯になったときに横浜市文化振興財団(JAZZプロムナード実行委員会事務局)へ電話を入れた。
その後いろいろあって、横浜の弱みを掴んだ私は、「お願いしますよ」の泣き落としから、「ねばならない」へと変わっていき… 翌年から、今年まで横浜にはずっといろいろのグループを入れてもらっている。
オランダにもプロモーションなら間を空けちゃいけないよ、って脅しをかけているから、もう少しは続いていくだろうと思う。
オランダの財団としては、これから発展していく若いグループを呼んでもらいたいのは判るけど、こちらの要望もどんどん言いまくってきた。財団がこれほどフレキシブルにこちらの希望を受け入れてくれるとは思いもしなかったけど、担当者は大変だったろうと思う。
それにしても、横浜のJAZZプロムナード実行委員会、そしてS氏には感謝の言葉以外にない。よく我慢してくれているな~って、ほんと心の底から思っているんですからね。
横浜のいいところ。それはボランティアグループに表される市民の活力ということに集約されるのじゃないかな。これが東京じゃこうはいかない。変なかっこつけしばっかりだもんね。だから横浜で仕事するととても気持ちがいい。
それに2年前から横浜市民になったし、
ただ白状すると、僕は野毛だの、中華街だのって嫌いだし、恐いんだ。
それに僕は本来美術、音楽ならクラッシックという端正な性格だから、ジャズも嫌いだし、恐い。
もう一つは優しい、美しい女性は嫌いだし、恐い。
もちろんお金も恐いのは何度も言っているよね。
この場をお借りして、無駄とは思うけど、天狗さんにメッセージを送ります。
もうしばらく横浜に関わっていたい。この国際的な港町の雰囲気と、たそがれて街角を廻ったらふわっと聞こえてくるペットの音、ピアノの響き、、、なんかぞっとする。いや風邪のせいではなくって、ほんと。
それにしても、聞いた話だと、横浜にはレコードやその他の資料もずいぶんと残っていて、それが散逸しそうな危険があるとのこと。
横浜ってジャズの発祥の地じゃない。それに横濱ジャズプロムナードを見ていても、たくさんのボランティアが協力しているし、楽しみに聞きに来ている人たちもそれ以上いる。これだけの財産を放置するなんてもったいない。
演奏家を盛り上げるのも一つの大事な仕事。これはジャズプロムナードがしっかりとやっているよね。でもそれ以外にも、横浜のジャズ文化を保存する博物館(資料館)的なものが欲しいなって思うのだけど。それにもしそこで若手や著名なプレイヤーの演奏が聞けるようなスペースがあればもっとすばらしいと思う。
こんなことができそうなのは横浜だけだし、横浜はその一番いい歴史や現在の環境をもっている場所だと思うのだけど。
いろんな自治体と文化遺産の保全にからんでいたんだけど、そこでいつも言っていたのが自分だけが持っている文化はもっと大切にしないと失われたら戻らないよってこと。自分の誇れるものを、あまりにも身近にありすぎてその価値に気がつかなくって、簡単に捨ててしまうことがままあるんだよね。横浜にはそうなって欲しくないな~

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