横濱ジャズプロムナード2010




横濱JAZZ ESSAY  9 chorus

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ジャズに魅せられた半生の反省

バディ・みなみやま(ジャズリサーチャー、ハンター、ライター)
*C.ベイシー他,ビッグバンド研究家、B.RichFanClub代表、

怒涛の如くに押し寄せた洋楽の洪水の洗礼を受けた60年代、ラジオ傾聴が最大の娯楽でもあった世代でもあります。自分の感性に一番周波数が同調できたと言うべきか振り返れば華やかなりしアメリカ音楽の媚薬効果にすっかり参ってしまった。電源点せば豪華絢爛でゴージャスな楽団のジャジィーな匂いに誘われ大ハマり。スィングビートがたまらない!時に心地よく、時にワイルドでスピーディなドライブ感に酔えるのでありました。
今や永遠の師匠となってしまったBuddyRich,はじめシナトラ、ベイシー、そしてT.ベネット、往時も一流と歌われたトップスターを追い求め続けて彼らのコンプリートを目指したのが命取りのジャズまみれに突入。止め処ない獲物漁りのドロ沼に突き進んだのはご想像に違わず、問答無用の果てしなきハンティングワールドへ!。
間口はデカく、役者も多い奥深きジャズの樹海に迷いつつも道標にディスコグラフが必然の巡り逢いで、遂には自らも共著本の為にデータ魔として仲間入りまで果たしてしまった。
お蔭様でディスコ本はリッチ御大はもとより、ハンコック、トレーン、ハンク・ジョーンズそして知る人ぞ知るフランク・ロソリーノ等には共著協力に名を連ねさせて戴きました。
大好物のベイシーがいけなかったのか、4拍子の心地良いドラミングがいけなかったのか爾来約40年の長きに渡って“聴き漁り、買い漁り”、気が付けばJazzまみれ。
ベイシー翁が居なけりゃ、リッチ様にもシナトラ~ベネットまでにも拡がらなかったのでは?と改めて<BasieSwing>その功罪と運命の出会いに感謝、感謝。
元来の偏執的収集癖のおかげで”トリビアの泉”ならぬ百科辞典的なゴミ知識までに研鑽を究めて悦に入っている所以。早い話が何でもゴザレのごった煮収集の産物が自慢であり、悩みのネタにまでアメーバー的大分裂の現状なのです。
万枚を越えたアナログ、7千種のCD、オーディオやビデオ映像は数千時間の蓄積、はた又書籍や写真集までのジャズ関連資料はもはや自己の記憶収納すらオーバーキャパ。
他人様には粗大ゴミの山、しかも産廃扱いのビニール系の塊との悪態をつかれるザマと化し、居住空間を圧迫せしめる生活危機。こんな情熱と労苦が染み込んだ半生の集積物に、興味もそそらぬ衆人からは呆れた驚嘆と冷ややかな視線,を送られているのみのマニア道。
営業出張の傍ら、北海道を除きほぼ全国制覇のジャズハント旅で怨念の詰まった集積物を目の前にして“死ぬまでに整然整理!!”を目指し獲物の吟味と安らぎの視聴に向け淡い夢見。然しながら、これまで契機を逃してきた最後の聖地ヨコハマのRec.ハンとJzスポット行脚にむけて今度こそ横濱ジャズプロムナード時期には襲撃をかけて見たい、、、と。

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